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NTT都市開発 「秋葉原UDX」で次世代版避難訓練

2016.09.12 16:37

スマホ・アプリ等を駆使して「共助」学ぶ
 防災訓練はここまで進化した。NTT都市開発(東京都千代田区)は5日、同社が保有・管理する大規模ビル「秋葉原UDX」のテナントを対象にした次世代版避難訓練「LUDUSOS」(ルドゥオス)を実施した。参加者が街へ繰り出し、スマートフォンやアプリを駆使して与えられたミッションをクリアしていく中で防災に関する知識を深めることができるこの取り組みは、従来型の避難訓練とは一線を画した「楽しみながら学べる」参加型訓練だ。企画したのは、おしゃれでわかりやすい防災の啓蒙活動に取り組むべく平成25年に一般社団法人として設立された防災ガール(横浜市都築区)である。
 「秋葉原UDX」が立地する秋葉原エリアが訓練の舞台となった。参加者には「秋葉原に関する課題を調査する調査団に任命された」という設定が与えられ、4~5人単位のチームに分けられる。チームの役割には司令員と現地調査員があり、本部からの指令を受けた司令員が現地調査員に避難経路や災害危険カ所等について調査指示を出すというもの。 
 現地調査員は指令に従い専用アプリに示された場所に訪れると、そこは営業中の商業施設。そのまま施設内に入ると次の指令が出され「頭上から落ちてきそうなものを、できるだけ数多くの写真を撮る」というミッションが与えられる。こうした指令を複数繰り返し、災害時に避難するにあたり、何が重要になるのかを体感的に学んでいくことになる。ある参加者は「宝探し感覚で避難訓練したのは初めて。司令部とのコミュニケーションが重要」と感想を述べ、災害時の「共助」がいかに重要か実感した模様だ。

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