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千代田区/大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり協議会/大丸有エリアマネジメント協会/三菱地所 都市景観大賞を受賞

2015.06.01 15:56

 千代田区、大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり協議会、大丸有エリアマネジメント協会、三菱地所が、日本を代表するビジネス街である東京・丸の内で整備を進めてきた「丸の内中通沿道街区地区」が、平成27年度「都市景観大賞(都市空間部門)」の「大賞(国土交通大臣賞)」を受賞した。
 かつてオフィスに特化し夕方・休日に人通りが少なかった街を、就労者以外の多種多様な人が訪れる、賑わいと多様なコミュニティのある、海外にも例のない新しいスタイルの街に変貌させたこと、道路空間を舞台に、昼休みの交通規制(歩行者天国か)やイベント時の大胆な道路活用を継続的に実施し、通りを軸とした地区の魅力発信となることを実証したこと、かつての建物の軒高を継承した表情線など、長年に亘り蓄積された都市デザインを継承・展開していることなどが評価され、受賞のポイントとなった。
 丸の内一帯は、明治23年に明治政府より払い下げられ、日本初の本格的な賃貸オフィス街としての街づくりが始まった。以来、日本を代表するビジネス街として、常に時代のニーズを取り入れながら発展し、平成8年以降のまちづくりにおいては、地元自治体と地元地権者などでまちづくりを議論し、「まちづくりガイドライン」に沿って、統一感ある都市景観を形成してきた。特に、今回大賞を受賞した、丸の内を南北に貫く「丸の内仲通り」では、公民が協力し、通過するだけの道路空間を、憩いの場やイベントの舞台という「快適な交流空間」へ、歩道と車道を一体的に整備してきた。
 こうしたエリアマネジメントの実績が評価され、丸の内仲通りは平成27年3月19日に、東京圏で初めてとなる、国家戦略特区における「国家戦略道路占用事業」の適応区域に指定された。これにより、道路空間を活用したイベントなどの開催へ向けた手続きがより円滑化される。
 今後も、「丸の内仲通り」における公民協調の取り組みをさらに進化させ、ビジネスエリアとしての価値を高めつつ、交流空間として一層活用していくことで賑わいの創出と都市観光を推進し、平成32年に東京オリンピック・パラリンピックを迎える東京の魅力あるまちづくりに貢献していく。

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