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エコフューチャー 太陽電池内臓のソーラーパネル

2014.03.24 10:26

 エコフューチャー(大阪府大阪市)は、太陽電池内蔵のLEDコードレス避難標識である「デザインソーラーパネル」の受注を、4月2日より開始する。
 南海トラフ巨大地震によって想定される全国の死者は最大32万人にのぼるものの、避難意識の啓発や津波避難ビルの活用により9割以上は助かるとされている(内閣府「南海トラフ巨大地震の被害想定について」平成24年)。しかし、地震発生時には約90%の地域が停電するため(内閣府「南海トラフ巨大地震対策について(最終報告)」平成25年)、夜間においても速やかに避難できるよう蓄光標識や太陽電池付き標識の設置が進んでいる。ただし、蓄光標識は時間の経過とともに標識の輝度が低下してしまう、太陽電池付きの標識は本体価格が高い上にソーラーパネルが製品外部に露出し都市景観を損なうといった課題を抱えていた。そこで太陽電池を製品内部に搭載することで、太陽電池の長所である自己発電能力と弱点であったデザイン性を両立させようと開発が始まった。その結果、街の文化や景観を保護しつつも地震や津波の脅威を軽減できる太陽電池内蔵型のコードレスLED避難標識「デザインソーラーパネル」が完成した。
 従来製品では製品外部に別途設置されていた太陽電池を、本製品では避難標識の内部に収納してあるため、太陽電池の黒色で無機質な外観が周囲の景観を損なうことがない。また、太陽電池が避難標識に内蔵されているため、LEDを点灯させるための外部電源は不要になり、既存の建物や屋外施設・路上といった、照明を点灯させるための配線が困難な場所にも簡単に設置が可能。さらに、外部電源を使用しないために配線施工が不要である上、約20~30万円していたソーラー式標識の本体価格を10万円以下に抑えたことで導入費用を削減し、月々の電気代も不要で維持費もカットできるといった特徴をもっている。

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