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NPO法人屋上開発研究会 緑化の将来性について活発に意見交換

2009.08.10 10:42

 NPO法人屋上開発研究会は4日、千代田区丸の内の「新丸の内ビルディング」10階、エコッツェリアにて今年度第1回の屋上価値開発部会を開催した。
 今回は部会の開催に合わせ、住友信託銀行不動産総合コンサルティング部の伊藤雅人氏を講師として招き、「緑(あるいは屋上緑化)の不動産評価に与える影響」という演題で講演が行われた。
 講演の中で伊藤氏は「不動産における環境面での付加価値向上は、水道光熱費・維持管理費などのコストをスリム化し純利益を増加させるだけではなく、生産性の向上・ブランドイメージの向上によって更なる収益の増加に結びつける可能性を秘めています。今後屋上緑化をはじめとする環境面での付加価値向上がより一般的になるためには、こうした可能性が将来において確実性のあるものとするためのデータの蓄積とリサーチが必要になるでしょう」と述べた。
 その後行われた部会では、同研究会の会員を中心とした参加者が「建築物の環境配慮と不動産鑑定評価の結びつきについて」、「不動産投資の観点から見た建築物の環境配慮の価値化」などについての意見交換が活発に行われた。同部会会長の井上成氏は「入居するテナントの立場も考慮しながら、環境に配慮していくことが望ましいでしょう」と述べている。




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