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建築物環境衛生管理全国大会を開催 学識経験者による特別講演

2002.02.04 15:11

 一層大型化・高層化が進むビル事情。現代人にとって健康かつ快適な空間に保つため、各方面で活躍する関係者などが集まり意見を交わす建築物環境衛生管理全国大会がおこなわれた。

 去る1月24日と25日の2日間にわたり、千代田区のイイノホールにて財団法人ビル管理教育センターの主催で第29回建築物環境衛生管理全国大会が行われ、全国から約600人の参加者を集めた。
 今回の集会は、変貌を続けるビル内の設備システムや先端的な情報システムなどが高度化・複雑化する中での安全性、環境衛生問題の他、周囲環境や地球環境の及ぼす影響について、関係者が様々な意見を交わし新たな知見を見出し、環境衛生管理技術の向上を図る趣旨で開催された。
 大会行事は4つに分かれており、初日の行事としては、ビルの環境衛生管理に関して功績のあった者の表彰、及び調査・研究課題の表彰が行われた。
 研究集会は2日間にわたりビル管理技術者や行政、学識経験者等ビルの環境衛生管理関係者が行った調査研究などの成果、実績を発表し、その成果について今後の方向付けを行うために活発に討議された。
 また初日の午後には実践女子大学教授(前)国立感染症研究所所長、竹田美文氏による特別公演「ビルと感染症」が公演され、感染症、ビル管理とバイオリズム、生物兵器としての病原微生物などの内容からなる講義で、ビル管理という立場においてもバイオテロリズムについて真剣に考えなければならない時代がきたと訴えた。
 最終日には「ビル管理の新たな発展に向けて」と題して座長に金沢工業大学教授の垂水弘夫氏を迎えてシンポジウムが行われた。このシンポジウムでは小紙主催のイベントでもお馴染みの千代田ビルマネジメント社長の小島篤氏や全国ビルメンテナンス協会会長の梶野善治氏も参加しビル経営の新たな動きや、ビルメンテナンスの現状と今後の方策等についても活発な議論が交わされた。各講師とも今年4月に改正となるビル管理法に焦点を当てて、講演を行っていた。
 シンポジウムの後半行われたパネルディスカッションでは来場者から講師陣に対して積極的な質問が浴びせられた。

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