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<新商品紹介>ループボンド ビル外壁の落下事故防ぐ建築部材新発売
1999.10.21 13:51
東レ(東京都江東区)は、タイルなどのビル外壁材の剥落、落下を防ぐ建築部材を開発。「ループボンド」の商品名絵で10月より全国販売を開始しした。
温度や湿度の変化による膨張や収縮、また地震等による変形、化学変化による老朽化などでタイルなどの外壁材が剥離落下する事故は毎年数件程度発生するといわれているが、その多くは外壁材の地下モルタルとコンクリート躯体が剥れ、下地モルタルごと外壁材が落下するというもの。
今回同社が開発したループボンドはこうした事故を防ぐ為、コンクリート躯体と下地モルタルを繋ぎ止める部材で、コンクリート区体を成形する工程上生じる「Pコン」除去穴にネジ込んで使用する。
その上から下地モルタルを塗り込めば、モルタルがループボンド本体に刻まれた溝などに絡み、結果としてコンクリート躯体と外壁材とを繋ぎ止める役割を果たす。
これまでの外壁剥離防止策としてはコンクリート躯体面に凸凹を設ける工事が主流であったが、剝離防止をしない場合に比べ40%程のコスト高になることなどから普及の程度は今ひとつで国内の年間総タイル外壁面建設のうち0.3%程度の施工実績に留まっている。
同社側では低コストを売りに今後1年間で100万平米程度の施工を目標にしている。