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1996.08.01 11:35

■ビルの赤水対策用「ボーベル50」薬剤を使わずに腐食、スケールの防止
 松積(東京都渋谷区)では、ビルの赤水対策に効果的な「ボーベル50」の販売を行い、9年間で130棟の実績を有する。
 「ボーベル50」を使用することで、シリカ、カルシウム、マグネシウム、鉄サビに対してスケールの剥離と付着防止の効果が強くなる。これを冷却塔、ボイラーなどに設置した場合、薬品、水道代、電気代などが節約できる上、メンテナンスコストも節約できる。設備の寿命も伸ばすことが可能である。
 ビル貯水タンクの年平均的メンテナンスコストは、薬剤だけで年間150万円程度かかる。この「ボーベル50」は貯水橋の中に置くだけで各種薬剤を使わずに腐食、スケールが防げるという利点がある。
 「ボーベル50自体には殺菌や滅菌などの効果はありません。藻やスライム等の栄養源であるカルシウムやリンを取り除き、水をペーハー8前後の弱アルカリに保つことで藻類の発生を防ぐことができます。ゆっくりと効果が発揮されるため、パイプも痛めません」(須田秀一部長)

■防カビ工法の特許査定が2件 ビルの他に遺跡なども手がける
 ミルドゥ産業(吉田政司社長)では、自社において研究開発を行った防カビ工法で9000件の施工実績を誇っている。
 「20年の事務経験の中から、殺菌組成物および商品名フェノアルキルクロライド、殺菌防カビ塗料組成物および商品名モルテックの特許査定が2件おりました。特許はあくまで基本となるコンセプト部分です」(吉田社長)。
 この他にも、査定となったものが1件、申請中のものが3件という実状である。同社では、防カビに関する技術をあえて企業秘密とせず、特許として公開することで差別化を図っている。
 今年の施工事例としては、麻布クレストビル、代々木テラス、千葉大学医学部附属病院などの建物がある。ビルの他にも、中筋遺構や大室公園民家復元工事、東京ディズニーランドのジオラマ館といった建物を手がけている。




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