週刊ビル経営・今週の注目記事
毎週月曜日更新
快刀乱麻
1996.08.01 11:36
▼角界で最大勢力を誇る二子山部屋の申告漏れ疑惑が新聞をにぎわせている。各種の情報公開の進展に合わせて、これまでは暗黙の了解で行われていた大相撲部屋の経理にもついにメスが入ろうとしている。▼ビルの改修業務も「ブラックボックス」を明らかにしようとする動きがある。修繕工事に関しては見積り書を取るわけだが、数百万円、数千万円単位の金銭が動くにもかかわらずその内容を含めた仔細の検討は担当者に多くの部分をまかせているオーナーも多いと聞く。▼そうした半面で、足場組み・外壁塗装・下地処理など今までは「ブラックボックス」化していた部位別の料金体制を極力オープン化しようと努めているリフォーム業者もある。建物の形状や築年数が個々別々である修繕建物を一般化することは極めて難しいだろうという意見もあるだろう。素人には比較検討が困難であることを悪用して、必要以上の収益を上乗せ請求している業者もいるという。業者の近代化の上で、万事が手形一つで済むとは今後いかなくなるだろう。