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三井不動産 ハイブリッド木造オフィスビルを着工 900㎡の木材を活用し「Nearly ZEB」も取得へ

2025.11.10 11:39

 三井不動産(東京都中央区)は4日、ハイブリッド木造賃貸オフィスビルを建設する「(仮称)日本橋本町一丁目5番街区計画」を1日に着工したと発表した。2028年2月に竣工する予定。
 計画地は東京都中央区日本橋本町一丁目の昭和通り沿い。三井不動産が街づくりを推進する日本橋エリアに位置し、「COREDO室町」に近接する江戸桜通りに面している。「日本橋本町三井ビルディング&forest」に次ぐ同社2棟目のハイブリッド木造賃貸オフィスビルで、山下設計(東京都中央区)と大林組(東京都港区)との協働で進める。 
 建物は敷地面積約2000㎡、延床面積約1万8000㎡、鉄骨造・木造・一部SRC造、地上11階地下1階。8~11階は主要構造部である床・壁・柱・梁に木材を活用し、純木造のオフィス空間を実現する。2~7階は主要構造部の一部に木造耐震壁を採用。建物全体で900m3超の木材を活用することで、約660tの二酸化炭素を固定化するとともに、建物全体の軽量化・構造合理化にも貢献する計画だ。
 三井ホーム(東京都江東区)の木造住宅向け木造耐力壁「MOCX WALL」を木造オフィス向けに改良し、国内で初採用するほか、柱の一部に活用機会が少なかった太さ30cm以上の木材を使用。木材加工の合理化のため、一般流通規格の木材も活用する。
 また、1万㎡超のオフィスビルで都内初の「Nearly ZEB」も取得予定。建物のエネルギー消費量を基準値比で75%削減し、高効率設備の導入により空調で44%、照明で26%のエネルギー消費量削減を想定している。




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