週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

「三井ショッピングパーク ららぽーとTOKYO-BAY」北館建替えの第1期が完成 日本一の店舗数を誇るフードゾーンも整備

2025.11.03 11:20

 三井不動産(東京都中央区)は、千葉県船橋市にて進めていた「三井ショッピングパーク ららぽーとTOKYO-BAY北館建替え計画」Ⅰ期工事を完了。10月31日に開業した。
 「ららぽーとTOKYO-BAY」は「船橋ヘルスセンター」跡地を開発し、1981年4月に「ららぽーと船橋ショッピングセンター」として開業。ダイエー・そごうの2つを核とした、日本初の車来場に重きを置いた米国型ショッピングセンターとして誕生した。時代に合わせたリニューアルを都度重ね、現在は「西館」、「南館」、「北館」で構成される。今回の北館建替えは実に19回目のリニューアルとなる。
 立地はJR「南船橋」駅から徒歩5分、京成本線「船橋競馬場」駅から徒歩5分。延床面積は北館Ⅰ・Ⅱ期エリア全体で10万3200㎡、施設全体で43万1700㎡。店舗面積は北館全体で6万200㎡、施設全体で16万6400㎡を誇る。既存の2階建てから3階建てにスケールアップし、北館Ⅰ期は計96店舗で構成された。また今回のリニューアルに伴い、北側に位置する商業施設「ビビッド南船橋」は「ららぽーとTOKYO-BAY North Gate」に名称を変更する。
 北館1.期の大きな特徴は、飲食38店舗と日本一の店舗数を誇る3階のフードゾーンだ。1400席を擁するフードコートには関東初出店ならびにSC・FC初出店の博多ラーメン「issou nossi」、千葉県初出店となるハンバーグの「極味や」、ゴディバの新業態「ゴディバクレープ」、北九州発祥でFC初出店「資さんうどん」等20店舗が出店する。そのほかレストラン・カフェが1~3階で21店舗出店。フードコートは「西館」、「North Gate」を含めて2500席と、日本一の座席数の施設となる見込みだ。
 ショップは千葉初出店6店舗、ららぽーと初出店4店舗のほか、H&MやGUなど大手アパレルショップ等が出店。若者向けのブランドショップや授乳室、子ども用トイレ、フードコートの子ども用ゾーンを設けるなど、若年層やファミリーに訴求する構えだ。
 2023年には「南船橋」駅南口に同社の展開する商業施設「ららテラスTOKYO-BAY」を開業したほか、昨年春にはスポーツ施設「LaLa arena TOKYO-BAY」が竣工、28年3月には若松二丁目でマンションの建替え事業を控える等、南船橋エリアはミクストユースな街として発展を続けている。多用途との親和性も見え始めており、アリーナでのイベント開催日は「ららぽーとTOKYO-BAY」の全体売上が+115%を達成。先月29日にはアリーナとららぽーとをつなぐブリッジを新設し、さらなる回遊性の向上、経済効果が期待される。  Ⅱ期の着工・完成時期は現時点で未定。Ⅱ期全体で施設規模を約600店舗に拡大、売上高1100億円を目指していく構えだ。
 29日に行われた記者説明会の中で、執行役員 商業施設・スポーツ・エンターテインメント本部 副本部長兼リージョナル事業部長の肥田雅和氏は「北館2期の開業後は3000万人前後の集客を目標としています。スポーツエンターティメントとの連携により、Z世代やα世代への訴求、これまでほぼ来館のなかったインバウンドのお客さんにも提供できるような施策に努めていきたい」と話した。




週刊不動産経営編集部  YouTube