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三井不動産/森永乳業/JR東日本 「森永プラザビル」建替え着工 駅前再整備と合わせ地上24階の複合ビルに
2025.10.06 12:10
三井不動産(東京都中央区)、森永乳業(東京都港区)、東日本旅客鉄道(東京都渋谷区)は1日、「田町駅西口駅前地区開発事業」の1期工事を着工した。竣工は2029年3月末の予定。
開発地は「田町」駅西口駅前にある「森永プラザビル」の跡地。
同事業は敷地面積約6615㎡、延床面積約9万8570㎡、地上24階地下2階のオフィス・商業施設・産業支援施設を備えた複合ビルを建設するもの。2階はデッキでJR「田町」駅西口駅デッキと直結し、地下では都営地下鉄「三田」駅と直結する。
6~23階のオフィスは1フロア約3090~3270㎡。また一部フロアについては森永乳業が本社移転を計画している。4階には社会課題解決に資するスタートアップの育成・支援拠点として、産業支援施設を整備予定。
1~3階にはJR東日本グループのアトレ(東京都渋谷区)が運営する商業施設がオープン予定。
その他、地上レベルでは交通広場を約1200㎡から約3000㎡へ拡張し、歩道部の拡幅やバスやタクシーの乗降場の引き込みなどを通じ、歩行者ネットワークの改善を図る。また国道15号(第一京浜)に面する交差点をスクランブル化することに加え、滞留空間の拡張などを通じて快適性の向上を図る。さらに2033年度の2期工事では緑地広場を整備する。
2階レベルではJR「田町」駅構内の東西自由通路の拡幅と駅前デッキ広場を拡張。人流の混雑の緩和への取り組みや、都営地下鉄「三田」駅と接続する地下鉄バリアフリー動線を新設する。駅前デッキ広場は約2000㎡規模の整備を実施予定。
災害対策としては帰宅困難者の一時滞在施設の役割も担い、サイネージを活用した災害情報の発信も行う。停電時には中圧ガス発電で約1週間程度の電力供給を行い、停電・停ガス時でも72時間の電力供給を実施する予定。
また建物の省エネルギー化を推進し、事務所用途における「ZEB ready」認証取得を目指す。