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「レジデンス家賃保証 リビングプロテクション」住居用家賃保証サービスと火災保険セットプラン開始
2025.09.08 10:50
今年5月から住居用開始 動画配信サービスを付帯
U―NEXT HOLDINGS(東京都品川区)のグループ会社で、事業用家賃債務保証サービスを提供するUSEN TRUST(東京都品川区)は、8月4日から住居用家賃保証サービスと火災保険をセットにした「レジデンス家賃保証 リビングプロテクション」を開始した。
USEN TRUSTは2020年4月から事業用家賃保証サービス「テナント家賃保証」の提供を開始。多くの不動産オーナー・不動産事業者で利用されてきた。この事業用で得た知見・ノウハウを生かし、今年5月からは、住居用家賃保証サービス「レジデンス家賃保証」を提供開始。保証限度額は月額賃料等の24カ月分相当。初回保証委託料は不動産事業者の裁量で設定が可能。最大の強みはU―NEXTプレミアム特典。入居者にはグループ会社のU―NEXTが提供する、動画配信サービス「U―NEXT」のプレミアム特典を付帯できる。また、ライフサポートサービスとして、入居者には引っ越し後の各種インフラサービスも同社からまとめて提案できるなど、動画配信サービスによる他の賃貸住宅との差別化と各種インフラ契約における利便性向上を実現した。
保険代理店業が不要 事業者の業務負担解消
新たに開始した「レジデンス家賃保証 リビングプロテクション」は、「レジデンス家賃保証」の入居者特典と保証内容はそのままに、住宅向けの火災保険がセットになった商品。入居者の安心・安全を担保しつつ、不動産事業者の業務負担軽減につながる仕組みとなっている。入居者へのメリットとしては、毎月の家賃と保険料がまとめての引き落としであること。合算して引き落としされるため、支払い忘れによる保険の失効を防ぐ。
不動産事業者へのメリットは、保険代理店業務が不要であること。同社が保険契約者兼取扱代理店となり、入居者が被保険者となる仕組みのため、不動産事業者は保険募集行為やサービス内容の説明、更新管理といった代理店業務を担う必要がない。不動産事業者にとっては、これら業務負担が全て解消。本業へ集中できる。また同商品は、保証と保険がセットになっているサービスのため、更新漏れによるトラブルも回避できる。火災保険で意外と多いトラブルによる更新漏れ。契約更新がされていない状態にオーナー・管理会社の双方が気付かず、何かしらのトラブルが発生してから気付く場合がある。更新業務ができていないと、管理会社はオーナーの信頼を失うことになる。
取締役 営業統括部長の伊澤英記氏は「保険の代理店業務には保険募集人資格が必要で、取得した社員には定期的な研修や資格の再取得も求められます。さらに、保険契約時には契約内容の説明義務や意向確認、個人情報を扱うための管理体制・セキュリティ対策、コンプライアンス対応も求められます。これらに対応するには大きな労力とリソースコストが発生するため、当社のサービスを活用していただくことが好ましいと考えております」と述べた。
補償内容は、家財の補償や借家人賠償責任補償、個人賠償責任補償など。入居者は個別に保険契約をする手間が発生しない。負担は毎月発生する保険サービス料のみ。不動産オーナーと不動産事業者(管理会社)、入居者の3者にとって魅力的なプランと仕組みになっている。
伊澤氏は「今年の秋からは、地震による火災や損壊にも対応できる地震保険オプションの開始も予定しております。家賃保証と火災保険、地震保険の3つがまとめて引き落としとなるので、入居者・不動産事業者にとっても利便性の高い内容となっています。まずは当サービスの普及に注力していきます」と語った。