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Luup 新しいユニバーサルカー「ユニモ」を発表 三輪・着座型で幅広い年齢層の利用を想定
2025.08.18 12:17
電動マイクロモビリティのシェアリングサービスを提供するLuup(東京都品川区)は5日、三輪・小型のユニバーサルカー「Unimo(ユニモ)」のコンセプトモデルを発表した。
同社がミッションとして掲げる「街じゅうを『駅前化』するインフラをつくる」を実現するため、年齢・性別を問わず多くの人々に利用されることを目指す。現在の電動キックボードは20~50代の利用が多いが、「Unimo」は高齢者を含め幅広い年代の人が利用できるユニバーサルデザインとして開発。車両はアイシン(愛知県刈谷市)と共同開発し、外見の協力はGKダイナミックス(東京都豊島区)が行った。
新しいモデルは座席に座って運転ができる。車両区分は「特定小型原動機付自転車」となり、16歳以上は運転免許証不要で乗車が可能。制限速度は車道通行時は20km/h、一部の歩道や路側帯の通行時は6km/hとなる。長さ130cm、幅59・5cm、高さ120cmで同社の電動キックボードと同程度のサイズ。このため既存の電動キックボードのポートに停車が可能だという。
三輪・四輪のモビリティはカーブ時にバランスをとることが難しいという課題があったが、アイシンの開発した「リーンアシスト制御」により二輪車並みの幅の狭い車体でも高い走行安定性を実現。
またIoTモジュールを搭載することにより、スマホアプリやサーバーから操作や制御が可能。ソフトウェアと連動し、パーソナライズ機能も搭載予定とする。
「Unimo」は2025年度に複数の試乗会を実施し2026年度の複数地域での実証後、本格的なシェアリングサービスの導入を行う予定。
代表取締役CEO岡井大輝氏は「鉄道で補完できていない場所へ、人々がより移動しやすくする。動脈としての鉄道と、毛細血管としてのマイクロモビリティがあることで、鉄道は線で人を移動させ、点で人を下す公共交通ですが、そこに対して面で人々を移動させることができるのではないかと思っております。これは都市部においては都市過密を解決する手段ですし、このようなインフラが都市部で増えることで、タクシーやバスや鉄道が減っていく地方においても、唯一採算性が合う公共交通手段になっていけるのではないかと思います。地方と都市部の課題を、両方同時に解決していくものだと思っています」と語った。