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清水建設 防災用オペレーションシステム開発 緊急時のセンター対応策を支援

1996.09.15 10:23

 清水建設(東京都港区 今村治輔社長)では、ビルの火災・地震・不法侵入・重要設備の故障などの緊急事態発生時に、防災センター要員がより迅速・的確に対応出来るための支援を行う「防災センターオペレーション支援サービス」を開始した。
 このシステムはすでに多くの実績を持つシミズビル環境制御システム(BECSS)をベースに、防災・防犯などに関わる緊急事態に対して、ガイダインスメッセージとして表示するようにしたもの。
 システム全体は、ワークステーションと三つのソフトウェアから構成されている。ワークステーションは、一般の大規模施設に導入されているビル管理システム、防災システム、出追管理設備などから受けた信号を基に、対応策を瞬時に出力する「リアルタイム推論エンジン」を中心として、最適なルール作りを行うために不可欠は各階の空間構成・部屋の用途・各種防犯設備の位置をデータベース化した「建設モデル」から構成されている。
 高層オフィスビルにおいて、執務時間中に火災が発生したケースを例にとると、このシステムは火災感知器などの警報信号を防災システムを経由して受信し、まず「建物モデル」のデータベースから信号を発信した部屋の用途や火気使用の有無、在室状況などの情報を検索し、推論エンジンのメモリーに記述する。
 その後、現地確認・消火の方法・非常放送の伝達範囲・在館者状況の確認などの初期対応を重要度の高い順に文字情報でCRT画面上に表示する。防災センター要員がその細かい内容を知りたい時には、簡単なマウス操作だけで、文字情報とグラフィカル情報で瞬時に画面上に表示することができる。また、緊急事態を想定したトレーニング機能も備えている。




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