不動産トピックス

クローズアップ バリアフリー編

2005.12.05 15:41

リモ・セイフウコーポレーション 水で滑らない床に変更 200程の溶剤組み合せ最適な床実現
 リモ・セイフウコーポレーション(大阪市中央区)では、床・タイルの滑り止め剤、「スリップドクター」を販売している。本製品を床・タイルに塗布することで、例え水に濡れた場所でも、滑りを抑制する事ができる。
 滑りにくくなるメカニズムは、施工溶剤を床にかけるにより、床の表面にある細かな隙間を広げ、コップ状のものを形成し、水の持つ表面張力作用と水面に外部からの圧力(人の足等)が加わって起こる毛細管現象により、水分を分散させ、滑りを抑制するものである。
 施工の手順は、現場の床面を確認してからその床に合った施工溶剤の調合を行い、床面の養生、洗浄後に溶剤を塗布する。材質によって溶剤を乾燥させる時間が異なるが、概ね5〜30分で済む。仕上げに洗浄、水切り後に計測器による防塗効果を確認して施工は終了する。
 施工後の保証期間は2年となっているが、床の清掃メンテナンスをこまめに行うことで、効果を3〜5年以上持続させることも可能である。
 研究開発の結果、当初は3つの溶剤だった本製品も、現在では200種類もの溶剤を組み合わせる製品となり、研究継続の結果、廃材のリサイクル床や強化ガラス等にも防滑効果を発揮している。

寺田電機製作所 バリアフリーコンセントを発売 後付け可能な省施工フラットな床を実現
 寺田電機製作所(東京都目黒区)では、使用時のみ床から取り出して使う、バリアフリーコンセントを発売している。本製品を同社の施工法で設置すると、使用していないコンセントは床に露出することなく、フラットな床を維持した収納が可能となる。
 同社の施工法は、フローリング、タイル、大理石等、床の材質を問わずに設置できることが特徴だろう。
 コンセント設置には、床にドリルを使って穴をあける、ハツリと呼ばれる工事を行うが、床の材質に合わせて、フローリング用、モルタル用のコアドリルを使用し、施工を容易なものとしている。また、施工に使用する専用コアドリルも同社で販売を行っている。なお、石材にドリルを使用する場合、仮穴施工を専門業者へ依頼する必要がある。

TOA 白杖を認識、音声案内するシステム開発視覚障害者向けの誘導装置ビルエントランスを安全に
 TOAはNECと共同で、視覚障害者向け音声案内システムを開発・販売を始めた。このシステムは、視覚障害者が白杖を持ってカメラの前を訪れると、システムが作動し、自動的に音声案内が始まるというもの。画像処理システムにはNECが開発した専用システム(iCamEazy)を採用し、音響機器を同社が提供している。視覚障害者は普段使っている白杖をそのまま使用可能であり、白杖の改造、専用端末の付帯などは一切不要だ。
 使用している機器は屋内屋外問わずに設置が可能であるため、建物内部だけではなく、歩道や駅前での設置も可能である。
 既に石川県の七尾西湊合同庁舎で稼働中、新潟県の新潟第二合同庁舎でも平成18年1月稼動予定だ。
 今後は公官庁だけでなく、ビルのエントランスや人が集まる商業施設等での、視覚障害者用点字案内板への導入も見込まれる。

ナカ工業 蓄光タイプの手すりを開発 明りを消してから5時間程度発光
 ナカ工業ではバリアフリー製品として、蓄光タイプの手すりと、階段に設置する滑り止めステップを販売している。本製品は光をエネルギーとして蓄え、発光する蓄光材を使用し、停電等で突然暗闇になった廊下や階段でも、それらが道しるべとなり、手探りで進むことなく安全かつスムースな移動を可能にしている。
 最大の特徴は、蛍光灯等の明かりで長時間発光が可能な、新開発の蓄光材を使用している点だろう。この蓄光材は光エネルギーを蓄え発光する為、電力などのエネルギーが必要ないことや、蓄光材の機能が半永久的に持続する点である。
 同社では安全な誘導に必要な最低輝度を3mcd/㎡としているが、同製品を使用すると暗闇でも17〜21mcd/㎡の明るさを維持でき、十分な視認性を確保できる。

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