◎改修ポイント
女性デザイナーの協力を得て、ビル2階の共用部とオフィスフロアを「女性も好む室内空間」へリニューアルを実施した

◎所在地
東京都中央区京橋2-11-5

◎建物規模
地上10階

◎フロア面積
約50坪

◎所有者
松野建物

◎竣工
昭和53年12月

 昭和通りに面する「パインセントラルビル」は、都営浅草線「宝町」駅から徒歩1分、東京メトロ「京橋」駅から徒歩3分の好立地に建つ貸ビル。基準階坪数は約50坪で、フロアはL字型の間取りをしている。  今回、同ビルを所有する松野建物が行ったリニューアル工事は、ビル2階の共有部とオフィスフロアを「女性も好む室内空間」へ変えたこと。フロア内は2部屋に分割しており、部屋のデザインが異なる。片方の室内にはフローリングを導入し、一般的なオフィスフロアには見られない「快適性」や「落ち着いた空間」を表現している。また、もう一方の室内は一般的なオフィスデザインを採用。対照的なデザインを採用したことで、様々な状況に応じたオフィス使用にも対応できる。
 また共有部のデザインは黒を基調としており、グレードの良さが感じられる空間に仕上がっている点も特長。特に給湯室周辺も同様のデザインを採用し、リラックスして使用できる空間を演出。近くには広々としたカウンターと上下合わせた収納スペースを確保し、デザイン性だけでなく利便性も意識したリニューアルを実施している。施工担当業者も「給湯室をデザイン性と利便性の両面から、意識して行ったリニューアル事例は多々ありますが、ここまで仕上がりが良いのは初めてです」と語る。
 更に女性デザイナーの協力により実施している点も特長である。女性に依頼することで、「女性も好むデザイン」と「不便さが感じられないオフィス空間」の実現ができ、内覧時にも好印象を与えることが可能だ。主にビルの内覧には男性と女性のペアで訪れるケースが多く、決定権も女性が持つ場合が多い。その女性を意識したリニューアル工事が近年増加傾向で、同社も女性デザイナーに依頼した経緯はその様な背景があったからである。今回のリニューアル工事は、女性を意識したリニューアル工事の希少な成功事例と思われる。

(週刊ビル経営2016年6月13日号掲載)
松野建物 「パインセントラルビル」
▼「快適性」「落ち着いた空間」を表現したデザイン