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◎所在地
東京都台東区蔵前2-5-4

◎建築規模
地上10階

◎竣工
1979年
 「北條ビル」は都営浅草線「蔵前」駅より徒歩1分、大通りに面した好立地に建つ物件である。ビルは1979年の竣工で地上10階建て。低層階は店舗やオフィスとして機能し、上階は居住フロアとなっている。これまでオフィスフロアには雑誌社の編集部などが入居していたが、同物件のオーナーによれば「ここ3年ほどは空室の状態が続いていた」と話す。
 そこで「北條ビル」のオーナーは現代の需要に即した不動産の運用を目指し、オフィスフロアのコンバージョンを決意。工事のプランニングや内装のデザインなどはアルド(東京都千代田区)の川口和之社長がアドバイザーとして参画した。
 既存のオフィスフロアは汎用性の高い標準的な設備を有していたが、トイレが和式であるなど竣工から40年弱が経過する中で陳腐化している点は否めなかった。川口氏は躯体そのものに手を加えないというオーナーの意見を尊重しながら、現代の居住需要に合った内装デザインを提案。デザインは部屋ごとに異なっているのが特徴で壁やフローリング、ドアの取っ手といった細部にまでこだわった内装を創り上げた。
 今回の工事で重要なのが費用である。川口氏はオーナーに対し事前の持ち出し費用なしで稼働後の賃料から回収する方法を提案。回収期間についてオーナーの希望は5年間であったが、川口氏は「元からある居住フロアと比べると賃料は約1.5倍を想定し、4年半を目安に工事費を回収するスケジュールを組みました」と述べる。工事は7月に完了したが、既に全部屋で入居者が成約済みとのことだ。

(週刊ビル経営2017年9月11日号掲載)
アルド 「北條ビル」